にわとりファミリーって?
理事長より
2015年10月にNPO法人を立ち上げ、児童発達支援事業・放課後等デイサービス事業を開始することとなりました。事業を立ち上げるきっかけは、今まで様々な障がいのある子どもと接し、治療・療育を行ってきた中で、その経験を凝縮して子どもたちに本格的な療育を行う必要があると感じたことです。
子どもたちの親もどうやって育てていけばいいのか迷っていることと思います。社会は保護という建前で子ども達を隔離したのです。
子どもの能力を本気で伸ばしたいお父さん・お母さん、これから一緒に取り組んで行きましょう。私達の役割は子ども達の“生き抜く力”を育てることなのです(社会適応能力)。
私たちが今後、事業を行っていくにあたり、以下の考え方をもとに療育を行っていきます。
療育方針
1.“障がい児”と“健常児”について
(みんな同じ人間だべや・・・)
“障がい児”は特別な子どもではありません。行政の線引きで決められているだけのこと。ただいろいろなハンディキャップがあるだけなのです。“障がい児”、“健常児”分け隔てなく、社会に溶け込んでいけるよう様々な活動や交流をして、子ども達は外に出て能動的に行動しなければなりません。障がいのある子どもも様々な経験をし、様々な刺激を受け、失敗や成功をして一歩ずつ成長していくのです。
2.まだまだ子どもは伸びる
(いまやるきたえ〜る、みらいく〜る)
人間の脳は3〜6%ぐらいしか使われていないと言われています。脳に障がいがある場合でも、少し時間はかかりますが、訓練・トレーニングすることでシナプスが伸びて、機能が回復します。使われていない約90%の部分が補ってうまくいかない機能を手助けしてくれているのです。
どんなに障がいが重くても、あきらめないでじっくり訓練すればどの子も伸びる可能性は十分あります。子どもが多くの体験をすることで負荷を重ねゆっくりでも着実に成長していきます。大事なことは社会適応能力をつけることです。
私たちは最大限のアウトプットを追求します。ご要望に合わせて私たちが寄与できる付加価値を常に提供します。
3.繰り返しが重要
(おとなかわれば街かわる)
ハンディキャップのある子どもは訓練をしても、すぐには出来ないことが多いですが、繰り返し行うことで少しずつ出来るようになっていきます。1日で出来なければ1週間。1週間で出来なければ1ヶ月、1ヶ月で出来なければ1年、それでも出来なければ2年、3年と繰り返し行うことで、パターンを覚えて出来るようになっていきます。あきらめないこと、繰り返し行うことが重要です。体で覚えていくのです。
療育プログラム
【来所したらはじめに】
・荷物を棚に置いて手洗いを済ませると、検温をしながら「今日は元気?」「おやつは食べる?」など心身の状態を話します。自身の健康や身だしなみをチェックする機会を作ります。
・3時半頃のおやつまで、持参した学校の宿題などに取り組みながら「今日は何の日?」「だいぶん暑くなってきたね」などと時間・気候・季節についての理解(認知)を深めていきます。取り組んだ学習は振り返りシートに記入して職員と確認し合います(生活リズムやルール)。
・おやつの時間になるとみんなでテーブルを片付けて、おやつを運んだりお茶を注いだりします。役割を全うすることで自分を認める気持ちも生まれます。
【個別でのトレーニング】
・さまざまな形の積み木やおはじきなどを使って、「これは三角だね」などと形を確認したり、「青いのが2つ、緑色が3つ」と数を数えたりして、数や形や色の認知を促します。
・マットやバランスボール、平均台を使った運動により、柔軟性や体幹の強化を促します。
・絵を描いたり、絵のカードを使ったりして、思ったことを表現する機会を作ります。発語が難しい子も、職員が口を大きく使って何度もお手本を見せます。
【集団での遊び】
・近くの公園では、遊具の他、ボールなどを使ってみんなで遊びます。お互いに声をかけ合いながら運動することで、身体能力や感覚のトレーニングはもちろん、コミュニケーション能力を養い、人間関係や社会性の向上につながります。地域の子どもたちとも積極的に遊ぶので、自ずと交流が深まります。
・部屋の中ではカードゲームやクイズで遊びます。ルールを意識しながら取り組むことにより、行動形成や認知の向上を促します。
・みんなでおやつ作りをします。食材の打ち合わせや買い出し、実際の調理から配膳まで、他者との協力・相互理解をしていく中で、生活能力の向上が見込まれ、役割・思いやりの意識を持つようになります。お金の使い方、物事の計画を学んでいきます。
【様々な行事】
・春に畑を作り、手入れや収穫を重ね、秋には収穫祭をします。畑仕事では季節と共に変わりゆく自然に触れ、収穫祭では調理や配膳など生活のスキルを養います。保護者の方々や異年齢間の関わりを多く持ち、人間関係や社会性の向上につながります。
・初夏にはマラソン大会や釣り体験、冬にはお餅つきなどを行います。収穫祭同様、多くの人たちとの協働を通してソーシャルスキルを養います。